民営化に向けたフロントライン研修や業務リハーサルへの対応が続く中、各職場において献身的に頑張っておられる組合員のみなさんに、改めて敬意と感謝を申し上げます。
報告が遅くなってしまいましたが、去る6月13日から15日まで「ザ・プリンスパークタワー東京」で開催した第43回定期全国大会において、JPUとの組織統合(合同)を91.7%の承認率をもって決定いたしました。よって、今私たちは、全郵政42年間の歴史において最大の転換期を迎えていることから、信越地本としても、引き続き中央本部と一体となった活動を推進していくことに対し、関係者各位に改めてご理解・ご協力をお願いいたしたいと思います。
さて、本年10月1日からスタートする公社の現状と民営・分社化への対応についてですが、今、職場実態を捉えた場合、@全国的に深刻な欠員・欠務状況、A職場変化に対する大量の退職、Bイッキに動き出した訓練・研修に対する諸問題の発生――等々、厳しさは極限を超えそうにあるものと判断いたします。
@欠員・欠務については、本社経営幹部の職場実態の捉え方に問題があるのではないかと捉えていますし、A大量の退職については、魅力ある職場づくりや人事制度、特に役職者については魅力ある役職制度になっているのかどうなのかが問題ではないでしょうか。Bそして、民営化に向けた訓練・研修については、準備期間が不足している上に、訓練・研修のもって行き方に問題があったと受け止めています。
そうした状況の中、支部役員のみなさんが職場実態に対し問題意識をもって対応できているのかどうなのか。本来、支部や分会が問題点の掘り起こしと解決に向けた提起を経営側に行わなければならないのに、現状は役員自身が営業や業務運行への対応で精一杯になってはいないでしょうか。
最近、政府や与党・自民党とマスコミは、公務員たたきを行い、公務員を悪視した行動が展開されています。
しかし、戦後の日本を築き発展させてきた要因の一つは官僚のリードであり、国民の奉仕者として頑張ってきた公務員の存在が(一部には「親方日の丸」的存在が残ってはいますが)日本を支えてきたと言っても過言ではないと思います。
民営化により、経営陣トップの大半は民間からの布陣でスタートとなります。新会社の文化づくりに向けて、今まで以上に対立と協調が生まれることは明白です。対立したときにどれだけの力を発揮でき得るのかは、今後の課題と言えます。
3年前の民営化論議の時に私たちは、分割ロスをはじめとして多くの不合理を指摘しました。その不合理を一つでも多く解消するために、3年後の見直しは大切になってきます。
また、郵便事業におけるEUの動きも気になるところです。EUの政府や経営側は郵便の自由化を唱えていますが、各国の労働組合は反対し、自由化が先延ばしとなりました。今後の動向を注視しながらも、アジアへの影響力が大きい日本の役割は今もって重要であることから、引き続き取り組みを強化していかなければならないと思います。
いずれにしても民営化が迫っておりますが、民営化して良くなったと実感できる職場づくりにむけて、共に努力を重ねようではありませんか。
「民営化後の組織のあり方」については、先に触れたとおり全国大会において、本部提案については、90%を超える圧倒的多数をもって承認されたことから、6月25日には、中央台に「新組織結成準備委員会」が設置され、最後の詰めに入りつつあります。
ご承知の通り全郵政は、昭和40年10月17日に結成以来、事業と組合員を守ることを柱として、42年間活動を進めてきました。
その間、平成元年にはベルリンの壁が崩壊するとともに、平成3年ソ連が解体するなど軒並み共産主義国家が崩壊し、イデオロギーでは私たちの運動が国際的にも勝利しました。
また、部内的には平成8年に新昇格制度がスタートしたことから、全国大会において「勝利宣言」を発するとともに、全逓は「綱領」を廃止するなど運動の方向転換を図ることとなりました。
先の全国大会において挨拶を行った西川総裁は、「長い全郵政の歴史の中で皆様方が常に求めてこられた「自由にして民主的な労働運動」、「生産性運動」、「頑張ったものが報われる職場づくり」といった運動が、JPグループの労働運動の中でより多くの組合員の支持を受け、労働界のみならずお客さまからも社会的に高く評価され、これまで以上に発展されるということを強く期待している。」と、全郵政運動に対する評価と今後の期待を述べられました。
しかし一方では、私たちの上部団体である友愛連絡会の解散が方向付けされていることも事実であり、戦後労働運動の一つの節目を迎えていると思います。
現在の連合は、平成元年に官民統一により800万をめざすとして発足しましたが、平成17年の労働組合推定組織率は18.7%と低下傾向が続いており、平成18年11月1日現在の連合加盟組合員は667万人にまで減少してしまいました。
その要因は、派遣労働者やフリーター・ニートの増加があげられますが、私は現在の連合が大企業労働者を中心に動いていることに問題があると捉えています。
現在日本は、市場経済主義、アメリカ追従型が中心となっています。国際的にはアメリカ、欧米、アジアそれぞれが綱引きを行っている状況であり、まさにアジアをリードしてきた日本が、これから何をめざし、何を大切にしていくのか問われることとなります。
そしてそれは、日本の労働界で最大の単一組織となる「新組織」においても、運動のあり方が問われることとなると考えます。
42年間の全郵政運動は、労労対立や労使交渉に大きな時間と労力を費やしてきましたが、新組織は、@組合員や家族の要望に応えられる運動、A連合・地域社会に根付く運動、B社会的責任に応える運動、――等々に転化していくこととなるでしょう。戦後労働運動の転換、まさに新たな労働運動が生まれようとしているのです。
新組織の綱領は全郵政綱領の精神を基本としていることから、全郵政運動が継承されていくこととなります。そして、よりいっそうの発展は、今後の支部統一におけるリーダーの活躍にかかっています。各機関役員の全体を見る目の向上と、責任ある行動力の発揮をお願いいたします。
2007年7月
全郵政信越地方本部 _
執行委員長 小 平 芳 夫
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