6.生きものたち(1)
わたしの家にはタカとワシ以外にも動物がいます。
まず、犬の「さくら」です。3歳のメスで、シバとなにかの雑種だと思います。だれにでも愛想がよくて番犬としては役に立ちませんが、飼っているウサギには凶暴です。猟犬として用いられてきたシバの面目でしょうか。
つぎに、名前のない白黒まだらのオス猫です。飼っているというよりも、わが家にかってに寝泊まりしている野良猫といったほうが正しく、ひと月ぐらい姿を見せないこともあります。したがって家族とまではいえないのですが、タカやワシに襲われないことをいつも祈っています。警戒心がすごく強いので、だいじょうぶだとは思いますが。
それと、タカもワシも完全な肉食動物ですから、かれらのためにニワトリやウサギを飼っています。
さらに、ヘビやカエルがいることもあります。わたしはしょっちゅう山に行っては、山菜を採ったり、タカとワシのために小動物を捕まえたりしていますが、先日もヘビを捕まえて“デルスウ”のエサにしたところです。
ヘビといえばこんなことがありました。
中学校1年生のときに、山で捕まえた大きなアオダイショウを、2階の自分の部屋でダンボール箱に入れてひそかに飼っていたことがあります。ところがある日、わたしが留守の間に、そのアオダイショウがダンボールのすき間から這い出して、階段をおりて風呂場に入っていったのです。運の悪いことに、そのとき祖母がたまたま風呂に入っていて、ちょうど上がろうとしていました。祖母は目があまり良くないうえに、脱衣場も暗かったので、アオダイショウを腰ひもだと思ってつかんでしまったのです。それでも、祖母も気が強いもので、裸でひっくりかえったりはしなかったそうです。わたしが家に帰ってみると大騒ぎになっていて、ずいぶん叱られたのを思い出します。かわいがっていたアオダイショウは、飼い続けることはもちろん許されず、泣く泣く自然に帰してやりました。
松原英俊