

当院は、平成15年11月、以前の敷地から2kmほど離れた現在地に移転しました。現在の病床数は203床であり、静岡県内の精神科病院としてはほぼ平均的な規模の病院といえます。
当院は地域の精神科医療に携わってきましたが、それに加えて森田療法を行なっているという特色があります。森田療法を実施している医療機関は全国的にも多くありません。この治療法は本来入院して行なうため、通院困難な遠隔地からの入院患者様も多くみられます。
ここで森田療法について簡単に触れておきます。森田療法は東京慈恵会医科大学名誉教授であった森田正馬(1874〜1938年。まさたけと読みますが、しょうまと通称)が1920年ころに創始した神経症に対する治療法です。
森田療法を受ける患者様は入院して集団生活し、生活に密着した作業を行ないながら、治療者の指導を受けるというシステムとなっています。患者様同士の一体感、均一性を保つため、できるだけ森田療法専用の病棟が望ましく、畑仕事等の作業用の施設が必要です。
当院では、昭和34年の開設当初は閉鎖病棟の一部を利用していましたが、昭和47年の病棟増改築後、森田療法用の開放病床を得て、本格的な森田療法を行なうことが可能となりました。
平成12年ころから老朽化した建造物の建て替えプランを考え始め、各部署から新病院への要望を聞くことから始め、途中開設当初からの敷地では建築が難しく断念せざるを得なくなり、平成13年8月の時点で移転新築へと計画を変更しました。
ほどなくして用地の確保ができたため、1.患者様へのよりよい療養環境の提供 2.職員が働きやすい職場環境の提供 の2点を建築目的とし、この実現のため特に採光と換気に気を配りました。
森田療法用の病床は1階の開放病棟の一部を利用しており、デイルーム、トイレ、浴室等の設備は専用とし、スタッフステーションを境に独立した病床としました。
平成14年10月地鎮祭を経て工事が始まり、その翌月から月1回のペースで新病院準備委員会を開催しました。この会議は院長、事務長、総師長の他、各部署、各職種、各世代から20名近いスタッフが集まったものでした。
工事は順調に進み、平成15年10月に竣工、11月に入院患者様の引越しとなり、現在に至っております。
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